俄歩
「山に登ること」 は、与えられた条件の中で新しい経験を積むことに 他ならない。 だから、  自然と向き合える体力  自然を味わえる感性  自然に応えられる知力 を大切にしたい。
プロフィール

俄歩人 (がふと)

Author:俄歩人 (がふと)
 学生時代に歩いた山、
歩きそびれた山々、
かって妻と歩いた山をひとり
静かにたのしんでいます。
年に一度、写真集「岳と花」を
記載。
(さいたま市 浦和 在住)



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美瑛の森 散策
 真っ白な大雪の連山と十勝連峰を眺めてパウダースノーの森をトレッキングしたい と札幌の友人
A氏に頼み込んで北へ飛んだ。
事前連絡のメールでは この行程なら君も絶対満足な筈だ と至れり尽くせりの企画を送ってくれた
のだが・・・。

 クリスマスまで僅か一週間というのに札幌の街は積雪なし。
雪の無い大通公園・ホワイトイルミネーションのなんとも侘しいこと。今年の異常気象を象徴する姿だった。
しかし、大学時代からの友人夫妻の熱烈な歓迎に 寒風の中、心温まる旅となった。
久方ぶりの友との旅、会話に気を取られていたためか 写真は全ていまひとつ。
2008_1218旭山&美瑛0077 雪のまったく無い道庁           (写真はクリックして拡大して下さい)

 忠別川の河畔から仰ぎ見る大雪の峰々が素晴らしいという旭川・東神楽の湯宿を訪ねるが、二日間
とも北国特有の曇天。白い連峰は見えず 湯と酒と会話を楽しむ。
                                           東神楽の湯 2008_1218旭山&美瑛0051

 タクシー、ローカル線の気動車、一日4本の路線バスを使い 脚を伸ばして美瑛の森・白金温泉へ。
麓から眺めるオプタテシケ山や美瑛岳はまさしく美しかった。
白銀に輝く嶺々は 荘厳であり凛冽さを十分に感じさせてくれた。
オプタテシケのアルプス的なピークや美瑛富士の優美な曲線、いずれも胸を熱くする白き峰であった。
この連山の主峰 十勝岳や花の名山 富良野岳は雲の中。

2008_1218旭山&美瑛0058 2008_1218旭山&美瑛0059
オプタテシケ山       美瑛富士

 かなりの期待値をもって臨んだ美瑛の森は積雪僅か30cm程度、ツボ足で十分歩けるが やはり
そこは山中のトレッキングゆえ、スノーシューを初体験する。
トドマツ、エゾマツ、シラビソの針葉樹、ミズナラやカンバの落葉広葉樹が混在する混交林をコガラや
ヒガラの囀りを聞きながら ポクポクと歩いた。

 トドマツとエゾマツの微妙な違いはあの針ムカデのような葉の形と枝振りで見分けるようだ。
枝が天までトドけと上向きか、この程度でエーゾエーゾという下向き・・・ だそうだ。
時折、パウダースノーならぬベタ雪の上に テンや山ネズミの足跡。
関東周辺の山では滅多に見られない シラビソの「凍裂」がすさまじい。生木を裂くほどに気温が下がる
という事実を確認する。
                                             凍裂 2008_1218旭山&美瑛0068
 つるあじさい、山ぶどうのツルが立ち木に絡みついている。富良野では 赤ワインにこの山ぶどうを
少し、アクセントをつける為に加えていると聞いた。
森を分けて流れる美瑛川は アルミの原石・ボーキサイトが含まれているため、ブルーサファイアの色調
で流れに陰影をつけている。
パッチワークの美瑛の丘と並んで 厳冬期の真っ白な森の中を流れるこの「ブルーリバー」は写真家
に愛されているという。

2008_1218旭山&美瑛0064 2008_1218旭山&美瑛0070
ブルーリバー(美瑛川)

 身の丈を越える積雪の中、吹雪とまではいかなくとも しんしんと雪降る森をキツツキのドラミングを
聞きながら こけつまろびつ歩くという望みは適わなかった。残念。



 今月は本物の熊に会いました
  空飛ぶペンギンも見ました
   北極熊と睨み合いをしました・・・

 旭山動物園のK園長と歓談したことのある友人A氏の解説によると
「それぞれの動物の行動を徹底して観察、その習性にあった固有の特異な施設を造った・・・」ことが
水中のループを潜り抜けるアザラシや 水中に豪快にダイブして泳ぐホッキョクグマの巨体を目の当たり
にする感動を呼んでいる。まさにそのことを実感する。

2008_1218旭山&美瑛0038 2008_1218旭山&美瑛0046 2008_1218旭山&美瑛0028
北国の親爺 ヒグマ    空飛ぶペンギン      ホッキョクグマの泳ぎ

 4日間の旅を終え 帰途、千歳空港では大変な仕事が待っていた。
東京を立つ折、孫娘とそのママからお土産は「生キャラメル」、それも「花畑牧場のね」という電話。
さらに帰宅の前日、念入りに 「じいじ、花畑牧場のだからね!」という確認の伝言が入る。

A氏に 花畑牧場の生キャラメルってどんな代物? と聞くと、「我々の子供時代のミルクキャラメルの
軟らかい奴。どってことないけど マスコミや口コミでもて囃されているので 並ばないと買えないよ」
とのこと。
結局、空港で老若男女に挟まれながら 延々と1時間半、並ぶことになりました・・・。
                                                 2008_1219旭山&美瑛0002
(写真はクリックして拡大してください)