俄歩
「山に登ること」 は、与えられた条件の中で新しい経験を積むことに 他ならない。 だから、  自然と向き合える体力  自然を味わえる感性  自然に応えられる知力 を大切にしたい。
プロフィール

俄歩人 (がふと)

Author:俄歩人 (がふと)
 学生時代に歩いた山、
歩きそびれた山々、
かって妻と歩いた山をひとり
静かにたのしんでいます。
年に一度、写真集「岳と花」を
記載。
(さいたま市 浦和 在住)



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鳥海山
 日本海の海岸近く周辺に山が無く、出羽富士と呼称される
孤峰としての颯爽とした姿を見せる鳥海山(2236m)。
早朝の山頂から日本海に伸びる影鳥海と この山の固有種、チョウカイフスマや
チョウカイアザミを見たく訪れた。

P1020715_20110729131041.jpg P1020766.jpg P1020783_20110729131149.jpg
鉾立から望む       チョウカイフスマ      チョウカイアザミ  (写真はクリックして拡大して下さい)

 二年前の同季節に秋田県側の登山口、象潟口の鉾立を訪れたときは集中豪雨に見舞われ
登ることができず 月山へ向かったが、今回もまた気象予報が狂い、
影鳥海見たさの頂上小屋泊りの二日間とも ゲリラ豪雨に襲われ、雨中の歩きとなってしまった。

「山行クロニクル No.70」  鳥海山    単独
’11.7.26(火) 浦和=東北道・山形自動車道=酒田=鉾立駐車場(泊)
    7.27(水) 鉾立~賽の河原~御浜~七五三掛~千蛇ヶ谷~頂上小屋(泊)
    7.28(木) 小屋~新山往復~七五三掛~鉾立=浦和

 この山は多雪地帯によく見られる偽高山帯で針葉樹林帯が無く、
ナナカマドや笹原の尾根を登る。
雨とガスで展望はまったく効かず、処々に可憐な姿をみせる花々を愛でながら
うつむいて歩く。
どうも九州遠征以来、長駆の山行は雨にたたられている。


P1020719.jpg 賽の河原

 賽の河原を過ぎ御浜で一服。
扇子ヶ森から七五三掛(しめかけ)への遊歩道のようなアップダウンは一面の花畑。
昔の山人は 雪国の高地では雪色の花から咲きはじめる・・・という。
はや7月も終わりであるが、シラネニンジン、ハクサンイチゲ、シャクナゲ、カラマツソウ、
イワイチョウなど まだ白い花畑をつくっていた。

P1020722.jpg P1020721.jpg P1020730.jpg P1020735_20110729134239.jpg
イワイチョウ        キンコウカ          ハクサンシャジン

花畑
P1020727.jpg P1020729.jpg P1020731.jpg P1020784.jpg

P1020756.jpg P1020783_20110729134919.jpg
チョウカイアザミとその群落

P1020728_20110729135021.jpg P1020736_20110729135054.jpg P1020737.jpg P1020750.jpg
トウゲブキ         タカネアオヤギソウ    トウチクソウ        マルバシモツケ

 七五三掛からはいわゆる登山道となり 雪渓が雨とガスに包まれていた。
雪渓を登るつもりでアイゼンを持参するも、あちこちにクラックがあり夏道を踏む。

登山道 点描
P1020741.jpg

P1020744.jpg P1020745.jpg P1020747_20110729140044.jpg P1020749.jpg


P1020764_20110729140315.jpg P1020718.jpg P1020748.jpg P1020755.jpg
イワブクロ          ミヤマカラマツ       モミジカラマツ      ベニバナイチゴ


登山道 点描
P1020752.jpg P1020754.jpg P1020760.jpg P1020761_20110729141226.jpg

P1020758_20110729141356.jpg P1020762_20110729141430.jpg P1020786.jpg P1020781.jpg
イワベンケイ        イワギキョウ        ミヤマホツツジ       ハクサンイチゲ

P1020769.jpg P1020767.jpg
チョウカイフスマ

 往路はまったく眺望は効かなかったが、固有種の花を愛で ナキウサギならぬトウホクノウサギ(?)
の啼き声を耳にしたり、それなりに満足する。
「水要らずの山」といわれるほど登山道周辺の伏流水は豊富だが
頂上小屋は雨水頼み。


 翌朝も豪雨。新山へ手探りで往復。

P1020770.jpg 強風と豪雨に煙る新山

 横殴りの豪雨の中、ルート表示の白ペンキを目印に 両手を使い攀じ上がるも
雨煙で見失いがち。
昭和49年に150年振りに噴火、瓦礫の新山(2236m)を創りだした
その溶岩瓦礫の頂には山頂標識と小さな祠が設置されていた。
なんの視界も得られず。

 天候の回復は望めそうもなく、早々に下山にかかる。
途中、一瞬晴れ間が覗いただけで 二日間とも濡れ鼠の山行であったが、
初めての山は やはりそれなりに心ときめくものがあった。
もはや再びは踏むまい土と岩を踏みしめて歩く感慨に包まれた日々であった。

P1020777.jpg P1020778.jpg P1020779.jpg P1020780_20110729143744.jpg
一瞬視界が拓けた下山道

P1020787_20110729144016.jpg           (写真はクリックして拡大して下さい)





  






















礼文島花巡り
P1020663.jpg レブンウスユキソウ             (写真はクリックして拡大してください)

 日本最北限の島、北海道 礼文島へ渡った。
レブンアツモリソウか或いはレブンウスユキソウが見られるかも・・・と。
妻と友人Yu氏夫妻とともに 稚内港から霧の海上を礼文島へ。

 白い妖精と称されるレブンアツモリソウは既に大部分が茶褐色に変色、
形の崩れた白花がわずかに一、二輪咲き残っているだけであった。

P1020670_20110703105923.jpg P1020597.jpg P1020676.jpg稚内港~礼文島香深港フェリー

P1020668.jpg 霞む利尻山



礼文島の花々

P1020610_20110703110328.jpg P1020666.jpg P1020602.jpg P1020623_20110703110503.jpg
チシマフウロ        シロバナフウロ       ツメクサ           セリ科ボウフウ

P1020609.jpg P1020616.jpg P1020629_20110703110839.jpg P1020635.jpg
レブンキンポウゲ     レブンキンバイ       センダイハギ        エゾカンゾウ

P1020644.jpg P1020647.jpg P1020664.jpg P1020651.jpg
ハクサンチドリ       シロバナオダマキ     クワガタ           ネムロシオガマ

P1020653_20110703111612.jpg P1020655.jpg P1020663_20110703111707.jpg P1020662.jpg
レブンウスユキソウ



礼文島 点描

P1020619_20110703111857.jpg P1020624.jpg P1020628.jpg P1020645_20110703112031.jpg
桃岩             猫岩                             礼文林道

P1020630.jpg P1020631.jpg P1020632.jpg 澄海岬

P1020640_20110703112612.jpg P1020641.jpg スコトン岬 と トド島


 帰路は札幌に滞在、今年もまたヒマラヤの蒼いケシの花を観に滝野すずらん丘陵を訪れたり
まだアカシアの白い花のこぼれる札幌の街で旧友、A氏夫妻やT氏夫妻とも会食、懇談し
5日間の花の旅を終えた。
利尻山にも登らず、ただただ花を愛でた日々。  (’11.6.28~7.2)


札幌・滝野すずらん丘陵

P1020691.jpg アシリベツの瀧


P1020688.jpg P1020686.jpg
ケシ             ヒマラヤの蒼いケシ(メコノプシス)   (写真はクリックして拡大してください)