俄歩
「山に登ること」 は、与えられた条件の中で新しい経験を積むことに 他ならない。 だから、  自然と向き合える体力  自然を味わえる感性  自然に応えられる知力 を大切にしたい。
プロフィール

俄歩人 (がふと)

Author:俄歩人 (がふと)
 学生時代に歩いた山、
歩きそびれた山々、
かって妻と歩いた山をひとり
静かにたのしんでいます。
年に一度、写真集「岳と花」を
記載。
(さいたま市 浦和 在住)



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篭の塔山
P1060090.jpg P1060125.jpg
篭の塔山          金色に輝くカラマツ林   (写真はクリックして拡大して下さい)

 先週、大弛峠のカラマツ林を見て、植林後整然と手入れされたカラマツ林ではなく
天然の自然林に逢いたくなり高峰高原へと向かう。
この地域の峰は このところ4~5年歩いていない。
 晩春のチクチクとした芽吹き、盛夏 サルオガセをその枝に靡かせる緑の幽玄さ、
そして晩秋の金色の雨 と、山を歩く者に季節それぞれの風情を楽しませてくれるカラマツ林。

 信州・高峰高原の車坂峠から 湯の丸高原・地蔵峠に至る水ノ塔山~篭の塔山の中腹には
もう本州では数少なくなってしまったカラマツの自然林がある。

P1060123.jpg カラマツの自然林「特別母樹林」


 浅間山にも初降雪があったと報じられた翌々日、上信越自動車道小諸ICから
高峰高原まで走り上がった。
が、残念ながら 自然林のカラマツ林はもうすべて針葉を落としていた。

P1060084.jpg P1060087.jpg
車坂峠中腹          雲海の上に富士山を望む

P1060088.jpg 水ノ塔山中腹のカラマツの自然林  風雪に耐え撓んだ枝ぶり

 池の平湿原に車を止め 静かな晩秋の篭の塔山を歩いた。

P1060090_20141105195103783.jpg P1060095.jpg
篭の塔山           朝の霧氷が残るカラマツ林


篭の塔山 登山道
P1060096.jpg P1060099.jpg P1060100.jpg P1060120.jpg

 一等三角点をもつ東篭の塔山(2228m)の山頂、
冷たい風の吹き渡る音だけが耳に立つ。
近くには浅間山、四阿山、湯の丸山、八ヶ岳。  遠く南に逆光の富士山、
北西には北アルプスの冠雪した白銀の嶺が美しい。

P1060106.jpg P1060107.jpg 
山頂から 手前に黒斑山、奥に前掛山(右)と浅間山(左)

P1060113.jpg 赤ザレを越えて水ノ塔山への稜線

P1060114.jpg 山頂三角点と左に四阿山

P1060111.jpg 手前から湯の丸山と烏帽子岳 彼方に北アルプス

P1060110.jpg 白銀の北アルプス(穂高・槍方面)

 山頂こそ誰もいなかったが 昇りで4組、降りで6組の方々と往き交った。
地元では幼稚園児から小学校低学年の遠足でよく歩かれている峰である。

 自然林の金糸は見られず気落ちしたが、帰途のエボシ沢やウダル尾根周辺の
カラマツ林は 今を盛りと金色の光彩を放っていた。

P1060127.jpg エボシ沢周辺      P1060125_2014110520253645d.jpg ウダル尾根

 カラマツとかブナの単一林は 彩りの派手さは無くとも
ただただ遥かに過ぎ去った昔を想いださせてくれるに十分な静かさをいつも味あわせてくれる。
                                    (写真はクリックして拡大して下さい)                
(2014.11.4(火)歩く)



追記
(2009年10月末のカラマツ自然林)
P1000247_20141106132052675.jpg P1000217_20141106132155fff.jpg P1000221_20141106132249bb5.jpg