俄歩
「山に登ること」 は、与えられた条件の中で新しい経験を積むことに 他ならない。 だから、  自然と向き合える体力  自然を味わえる感性  自然に応えられる知力 を大切にしたい。
プロフィール

俄歩人 (がふと)

Author:俄歩人 (がふと)
 学生時代に歩いた山、
歩きそびれた山々、
かって妻と歩いた山をひとり
静かにたのしんでいます。
年に一度、写真集「岳と花」を
記載。
(さいたま市 浦和 在住)



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入笠山
P1020353_20110427123934.jpg P1020364.jpg
開道記念碑         山頂            (写真はクリックして拡大して下さい)

 南アルプスの北側の前衛、入笠山(1955m)を歩いた。
その麓、甲斐駒ケ岳と南八ヶ岳に挟まれた戦前からの避暑地・富士見高原、
昔、ここに結核療養所があった。
 昭和30年代の初めの夏、キスゲの花咲く季節に 療養中の叔母を見舞ったのが
この富士見高原を訪れた最初であった。

 この療養所からは編笠山、権現岳の南八つと中央線を越え対峙する南に入笠山~釜無山の
やわらかな山塊、そしてその奥に鋸岳、甲斐駒ケ岳、鳳凰三山の急峻な稜線が美しかったことを
覚えている。


「山行クロニクル No.67」 入笠山     単独
’11.4.26(火) 浦和=関越・圏央・中央道諏訪南IC=国道20号富士見峠
            =沢入・大阿原湿原経由マナスル山荘前駐車場~入笠山往復

P1020351.jpg 灰色の八ヶ岳

 早朝の都心部は晴れていたのに西風の方が疾かった。
富士見高原に着く頃には曇天、いまにも雪が降りそうな黒灰色に覆われ
雪解の湿原や山頂から眺める残雪の峰々の雄大な構図の楽しみは望めなくなってしまった。

 沢入か大阿原湿原に車を置きのんびり歩くつもりが、結局、失意のうちに
山頂直下まで車で走り上がることに・・・。

 
 マナスル山荘前駐車場、風花が舞い始める 気温3度。
熱いコーヒーを飲み防寒着を身につけ、風雪ともに強まるなか山道に分け入る。

登山道 点描
P1020355_20110427131025.jpg P1020356.jpg P1020370.jpg
凍てついた登山道                風雪を耐え抜いたサルオガセ

 ツガの緑の他には色の乏しい世界、雪を割る笹とダケカンバの白木がわずかに
アクセントを付けている。
カラマツに寄生するサルオガセもまだ勢いが無い。

 誰もおらず、指呼の間の八ヶ岳や甲斐駒、遠くの南や北アルプスも秩父の連山も
見えない山頂。全方位灰色に閉ざされ 水気の多い横殴りの雪を浴びながら
しばし佇む。

P1020360.jpg P1020363.jpg P1020366.jpg P1020368_20110427132327.jpg
山頂                             雪が舞う           虚しい方位盤

 頭上にオオカメノキやズミ、足元にスズランなど 白い花の咲く頃に再び訪れ
山頂からの雄大で変化に富んだ景色を孫娘に見せたい と想いながら下山。

P1020369_20110427132940.jpg 一瞬の薄日が差す
                                (写真はクリックして拡大して下さい)








角田山
 凛裂で透明な朝の光に輝くオオシラビソ林や雪の峰を味わった八ヶ岳から
はや二か月が過ぎ、遷ろう季節の彩りを求め、春の妖精で知られる新潟県の角田山を訪れた。

P1020316.jpg P1020261.jpg P1020332.jpg P1020302_20110406145939.jpg
ミスミソウ          角田浜            角田山 山頂       キクザキイチリンソウ
                                         (写真はクリックして拡大して下さい)

 この角田山 3月末に孫娘Meiと歩く予定であったが、彼女の体調不良で断念、
予定していた温泉宿もキャンセル、日帰りの単独行となった。
早朝の関越道をまだ雪深い上越の白い峰々を眺め 片道330キロ、早春の日本海へ抜けた。

P1020256.jpg P1020258.jpg 谷川連嶺(仙ノ倉岳方面)
                P1020349_20110406151304.jpg P1020350.jpg 越後駒ケ岳方面

「山行クロニクル No.66」 角田山     単独
’11.4.5(火)浦和=関越道・北陸道 巻潟東IC=角田浜駐車場
          角田浜~桜尾根コース~山頂~灯台コース~角田浜=新潟市内=新潟西IC=浦和

P1020261_20110406152334.jpg P1020345_20110406152412.jpg 角田岬灯台 と 桜尾根

 小さな灯台のある陽光溢れる角田浜、前面一杯に拡がる日本海 その4分の3は
春霞にかすむ佐渡島に占められていた。
角田山には7つのコースが案内されているが、それ以外に私有地のためガイドブックには記載のない
雪割草の多い「桜尾根」を登るルートが地元の方のお薦め。
しかも下山は日本海、佐渡島、角田岬灯台の眺望の良い尾根(灯台コース)を降り
同じ角田浜に戻れるという。

 標高わずか481m。が、海岸から直接登るので標高差はそのまま480m。
登り2時間弱、降り1時間強 のハイキングコース。
平日の今日も地元の方以外に 遠く東京・山形・愛知・兵庫など他県NOの車も多く、
私有地とてこの桜尾根コースは登山口に何にも標識はないが、
三々五々尾根に取り付いている。さすがに人気の春山である。

桜尾根コース 登山道点描
P1020281_20110406154709.jpg P1020305.jpg P1020319_20110406154835.jpg P1020321.jpg

P1020311.jpg P1020309_20110406155041.jpg
ミスミソウの群落     カタクリの群落

 しばらくは砂丘のような砂混じりの尾根を登り、やがて裸木の灌木の中
北面はミスミソウ、南面はカタクリの群落に出遭う。

出遭った妖精たち

ミスミソウ
P1020266.jpg P1020269.jpg

P1020282.jpg P1020294_20110406155854.jpg P1020300.jpg P1020323.jpg

P1020315.jpg P1020297.jpg P1020301.jpg P1020317.jpg

キクザキイチリンソウ
P1020298_20110406160400.jpg P1020302_20110406160428.jpg

カタクリ と ショウジョウバカマ
P1020307.jpg P1020274.jpg P1020322.jpg


角田山 山頂
P1020327_20110406161013.jpg P1020332_20110406161044.jpg P1020329.jpg 山頂には3~40人
                                         の方々が昼食を楽しんでいた


下山路・灯台コース展望
P1020336.jpg P1020342.jpg P1020343_20110406161758.jpg P1020347.jpg

 晴天の下、春の海風に吹かれ、日本海そして遠くに霞む佐渡島を眺めながらの下山も
楽しいひとときであった。
                                     (写真はクリックして拡大して下さい)