俄歩
「山に登ること」 は、与えられた条件の中で新しい経験を積むことに 他ならない。 だから、  自然と向き合える体力  自然を味わえる感性  自然に応えられる知力 を大切にしたい。
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俄歩人 (がふと)

Author:俄歩人 (がふと)
 学生時代に歩いた山、
歩きそびれた山々、
かって妻と歩いた山をひとり
静かにたのしんでいます。
年に一度、写真集「岳と花」を
記載。
(さいたま市 浦和 在住)



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北奥千丈岳
 梅雨の晴れ間に金峰山でも・・・と山梨県牧丘と長野県川端下を結ぶ林道(川上牧丘林道)を
山梨県側から大弛峠まで走り上がった。
しかし、早朝の事故渋滞に巻き込まれ遅延。
3年振りになる景観優れた金峰山往復(’09年11月記 金峰山)を諦め、
手近の北奥千丈岳(2601m)まで、奥秩父の稜線漫歩を楽しむことにした。
この道(’10年11月記 奥秩父最高峰)も1年半ぶりである。

P1030849.jpg 周辺地図        (写真はクリックして拡大して下さい)

P1030844.jpg P1030859.jpg P1030874.jpg
大弛峠           北奥千丈岳を望む     山頂

 岩や雪、ハイマツと花々が彩る南北アルプスの高嶺と異なり、
奥秩父の鬱蒼たる森林の峰は シラビソやツガの針葉樹の森と林床の苔、そしてそれ故に
渓の美しさが際立つ山域。
この奥秩父にも北に位置する標高の高い金峰山や北奥千丈岳ではハイマツ帯も見ることができる。

前国師ヶ岳への登山道 点描
P1030854.jpg P1030855.jpg P1030856.jpg P1030858.jpg
金峰山・五丈石を覗きながら歩く            ハクサンシャクナゲ    小川山を眺む

P1030859_20120615201824.jpg 前国師ヶ岳から北奥千丈岳を眺める

 2500m前後の標高があるこの尾根は 色白のハクサンシャクナゲの群落、
関東周辺のあちこちで咲きだした艶やかなアズマシャクナゲより1ヶ月以上開花が遅く
まだ花芽は固い。
前国師ヶ岳山頂から指呼の間の北奥千丈岳を眺め、三繋平から縦走路を離れ、
まだ雪の残る登山道を山頂へ。

P1030864.jpg P1030865.jpg P1030867.jpg
             三繋平           まだ雪が消えない山頂直下

P1030869.jpg P1030874_20120615203138.jpg 北奥千丈岳 山頂

 甲武信岳から両門ノ頭、国師ヶ岳、大弛峠を経て金峰山への縦走路は
奥秩父好きの方々がよく歩かれる尾根道。
が、その縦走路から少し外れたこの北奥千丈岳は 奥秩父最高峰ながらいつも静かで 
岩とハイマツ、そしてシャクナゲに縁取られた山頂は 日本庭園の風情に満ちている。

山頂から今日の展望
P1030877.jpg 指呼の間の国師ヶ岳

P1030870.jpg 小川山方面

P1030871.jpg 朝日岳・金峰山方面

 この山頂からは あまり踏まれていない道、奥千丈岳を経てゴトメキ、黒金山への
石楠花新道が拓かれている。
新道といっても 大弛峠への登路が拓かれる以前は 乾徳山から国師ヶ岳に至るこのルートが
よく踏まれていたようである。
この道は いつかはと想いつつもまだ歩いたことが無い。

                                    P1030875.jpg 石楠花新道の切り明け

 山頂滞留40分、西から迫ってきた雨雲に追われるよう大弛峠へ戻った。
北奥千丈岳、2601mと関東近郊では金峰山や日光白根山よりも標高は高い峰であるが、
際立った特徴もなく縦走路から外れた ただただ静かな頂である。
(’12年6月14日(木)歩く         写真はクリックして拡大して下さい)

P1030880.jpg



























湯の沢峠
 街の緑が日一日と濃淡を鮮やかにしている。
アジサイの花芽からすると 都会はもう梅雨の気配。
 雪国にも遅い春が訪れ、雪解の水が端を流れる峠道から
眺める集落も「北窓開く」という言葉どうりの風景がひろがっていることだろう。
奥会津か越後の峠でも歩こうと想いながら、雑事に紛れ日を過ごしてしまった。

P1030843.jpg P1030811.jpg 湯の沢峠   (写真はクリックして拡大して下さい)

 夕方までまとまった時間が空いた6.4(月)、
大菩薩峠の南、小金沢連嶺と南大菩薩連嶺の中間点である湯の沢峠へ
下調べに出かけた。

 いつか機会を見つけて、大菩薩峠から小金沢山、牛奥の雁ヶ腹摺山、川胡桃沢ノ頭、
黒岳、白谷丸、湯の沢峠 さらに大蔵高丸、ハマイバ丸、大谷ヶ丸そして南端の滝子山まで
縦走しようと考えていたので、その途中泊となる湯の沢峠避難小屋の状況を
確かめるためであった。

 中央道勝沼ICから甲州街道を大月方面へ戻り、大和天目山温泉から
5月下旬閉鎖が解除されたばかりの焼山沢真木林道へ。
焼山沢沿いのこの林道は峠まで10キロ強、最後の2キロだけは未舗装。
峠直下の広場まで車で入れる。
 さっそく避難小屋とトイレ、水場を確かめる。広場は10台ほど駐車できそう。
今日は 前夜ここに宿泊したらしい山菜採りの3名が 採取したワラビを干していた。

P1030809.jpg P1030805.jpg P1030807.jpg 避難小屋

P1030808.jpg トイレと駐車場

 この避難小屋には寝具も用意され 10名程度は収容できそう、しかも電灯がつく。
この広場から湯の沢峠へは5~60m、わずか2分ほど。
ちょうど小金沢連嶺の白谷丸と南大菩薩連嶺の大蔵高丸との鞍部。
白ザレの崩壊が目を引く白谷丸、鬱蒼たる樹林の小金沢連嶺に対して草原と疎林の南大菩薩連嶺。
のんびりと大蔵高丸方面の草原を目指し散歩する。

P1030812.jpg 疎林の道

P1030837.jpg P1030841.jpg P1030838.jpg
ミツバオーレン       フデリンドウ        オオカメノキ

 湯の沢峠花畑の標識のある草原は ノイバラが点在するなか
スズラン、チゴユリ、アマドコロの若芽で埋め尽くされていた。

P1030814.jpg P1030816.jpg 花畑と大蔵高丸

P1030833.jpg P1030826.jpg P1030830.jpg P1030836.jpg
スズラン          キンポウゲ         アマドコロ          キジムシロ

 尾根道から雲に隠れて富士は望めなかったが、残雪の南アルプスはまだ美しく眺められた。
この南北の縦走は晩秋の頃がよさそう。

P1030823.jpg P1030824.jpg 白ザレの白谷丸 と ミツバツツジ
(写真はクリックして拡大して下さい)